2014年10月16日木曜日

Vigrass& Osborne / Forever Autumn (1972)

歌詞から生まれたショートストーリー
今日はこのナンバーから生まれた物語をお届けしました。



彼女がいなくなってから初めての秋が訪れた
あの頃 僕たちはよく森の中に入って
落ち葉を踏み分けながら 散歩をした
枯葉の布団
彼女はあのふかふかがお気に入りで
枯葉を蹴りながら走り回ったり
鵜でいっぱいに抱えた落ち葉を空に舞いあげたり
大好きな秋を謳歌していた

彼女がいなくなった今 
森はしんとしている
枯葉もそのまま 落ちたまま

彼女は 柔らかい光のように
僕を愛してくれた
だから 秋の太陽の光を浴びると
彼女の事を思い出してしまう

ポツリ
秋雨が降ってきた
「良かった。これで涙を隠せる」
雨に濡れながら思う

君がいなくなった今
僕の時は止まったまま ずっと秋のまま
君が大好きな 秋のまま
Forever Autumn

By 荒ヶ田貴美