2015年10月22日木曜日

J. Geils Band / Centerfold (1981)


歌詞から生まれたショートストーリー

今日はこのナンバーから生まれた物語




高校生の時 窓際の席の女の子に
僕は恋をした
雪のように真っ白な肌
純粋な瞳 
誰にもけがされていない彼女は
まさに教室の天使だった

彼女のことを考えていると
机の下から 手紙を渡された
僕は恥ずかしくて 彼女の目を見ることができなかった

天使が僕の近くを通ると
温かいものに包まれるような気分になった
柔らかくてふかふかした 彼女のセーターに
僕は 触れることもできなければ
彼女のネグリジェを見ることなんてできない
まぁ そんなことできなくても
見ているだけで十分だった

社会人になった今も 彼女のことを思うと
辛いことがあっても 幸せな気持ちになれる

ある日 仕事の帰りにコンビニに寄った
成人向けの雑誌をパラパラめくっていると
見覚えのある女性が セクシーなポーズで映っている
「いや そんなはずがない」
恐る恐る もう一度 雑誌を開いてみる
「間違いない 僕の天使だ」
見開きに 彼女がでかでかと鎮座している

血が凍った
僕の大事な大事な思い出が コンビニに売られている
僕の天使が 見開きに鎮座している

なんてこった 僕の天使が 見開きに鎮座しているなんて!!