歌詞から生まれたショートストーリー
今日はこのナンバーから生まれた物語
男が一人でトランプをしている
何度やっても結果は同じ
それでも 彼はトランプのゲームを無表情で続けている
「あぁ、あの時の男だ」
少し前 彼が女性と二人で
微笑みあいながらトランプをしていた
男の表情が生き生きしていたのを覚えている
あまりにも印象が違うので 同じ男だと気が付かなかった
彼は とても小さくなっていた
人が愛を失った後のようだった
小さな希望が 煙となって消えてしまったようだった
彼は孤独だった
でも その辛さを乗り越えるためだろうか
出てくるカードに何かを託すかのように
彼は 何度もトランプを切っては並べを繰り返している
彼の周りでは 何事もなく時は流れているけれど
彼はそんなのお構いなしで
一人でトランプを続けている