2015年2月26日木曜日

Bread / If (1971)



ある日 美術館へ行った
美しい絵画に心奪われる
キャンパスの中から 色んなメッセージが伝わってくる
じっと見つめていると 頭の中に何千もの言葉が浮かんでくる

故郷への愛
無機質な社会への空しさ
それぞれ その時に 画家が訴えたかったものが
ずしずし 僕の心に迫ってくる

今 僕の心には何があるんだろう
帰り道に考える
浮かんでくるのは 君の顔
でも 筆が進まない

目を閉じて想像してみる
もし 世界の動きが止まって 少しずつ死が迫ってきたらって
僕はどうするだろう
何をするだろう

この世の終わりの時が来て
一つ一つ 夜空の星が消えていったら
そんな時がきたら
僕は君を迎えに行って ずっとその手を握りしめるだろう
そして 君といっしょに 最後この世界を飛び回るだろう

気が付くと僕は、まっさらなキャンパスの上で

筆を滑り始めていた