2014年4月24日木曜日

ゲスト:Nao'ymtさん


安室奈美恵さん、三浦大知さん、露崎春女さんの楽曲を手掛ける
音楽プロデューサー、また、R&BボーカルグループJINEのリーダーでもある
Nao'ymtさんにお気に入りの洋楽は・・・


Aimee Mann / Wise Up



一筋縄ではいかない歌詞の曲ですね。
そうなんです。訳す人によって随分変わるのですが、
自分が感じたことを・・・

10年前でしょうか。
当時、音楽の仕事も順調で、評価もしていただけて、
特に不満もなかったんです。
でも、ふとしたときに目標を見失ってしまったんです。
それから沈んでしまう日々が続いてしまって、何もやる気しなくって、
その時に手にとったのが映画「マグノリア」だったんです。
10人の登場人物がいて、それぞれの24時間を追いかける偶像劇だったんですが、
面白いほど全員人生どん詰まりなんですけど、
次第にみんなの人生が交錯してくる、その後半に流れる曲です。

一生忘れません。
この曲が流れたとき、号泣しました。
ずーっと沈み込んでいる時期に分からなかった出口というものが
この歌詞に込められていて・・・

光が見えた・・・
そうですね。

そもそもなぜ今まで音楽を作ってきた?
理由はいくつかありますが、その一つは〝自分の感情の解放”です。
嫌なこと、理不尽なこと、どうしようもできない自分が抱えた気持ちを
音楽に変換することで解放していく。
でも、音楽を作るには結構なパワーが必要なんです。
だから自分自信にそのパワーがないと、その解放する作業もできない。
そうなると、解放できない感情が蓄積してしまうんです。
この曲がそれを解放してくれて、ふっと気持ちが楽になりました。


Naoさんは、どのようにこの曲の歌詞を捉えていらっしゃいますか?
ずっと欲しいもの、目指していた場所がある。
実際、欲しいものを手に入れたり、目指しているところに到達すると
「なんか違う。こんなものだったのかな」と感じる。
掴めそうで、なんか手放してしまうということは、
永遠に続いていく。止まらない。それはなぜか。
それは、あなたが賢くないからだ。と。
それでなるほど!と思いました。それで楽に生きようと思いました。

t's not going to stop til you wise up
it's not going to stop so just  give up
という歌詞がありますね。
そうです。それなんです!
楽に生きる、ということは、あきらめるということだと思うんです。
それは後ろ向きなことじゃなくて、自然のままで、無理しないで、
自然の流れなんだから無理して止めないでってことなんだって。
だから「もう馬鹿でいいや」って。「自然のまま生きよう」って。
目標の場所が分からなくてもいい、
朝起きて、ご飯食べて、音楽聴いて、歌って、曲作って、眠くなったら寝て・・・
いいじゃん、それを繰り返していけばって。